sophiaの書

なんか書く

院試英語事故録

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大学院入試に出願するためにはTOEICTOEFLなどの英語試験を受験して得た成績が必要です。私も英語試験を受験しようとしましたが、TOEICに申し込み忘れたりTOEFLの申し込みに失敗したりするなど、数々の困難に直面しました(全部自分のせい)。この記事にはその体験談を書きます。

TOEICに申し込み忘れる

無計画人間たる私は、院試勉強を4月になってから始めようと根拠なしに考えました。そのため、春休み中は別のことをやっていましたずっと遊んでいました。3月末になって初めて院試のための計画を立てようと思い立ち、大学院の募集要項を読みました。そしてTOEICの受験日や結果発表日などを調べました。すると恐ろしいことに気が付きました。なんと、2月末に申し込みが締め切られるTOEICを受験しなければ、院試の出願に間に合わないと分かったのです。

この最悪の事実に気が付いてしまったこの日から私の院活(大学院に入学するために行う勉強などの活動のこと)が始まりました。といっても勉強どころではなく、どうしたらいいのかを調べることに全ての時間を費やしました。調べた結果、シンガポールTOEICを受験しに行けば出願に間に合うと分かりました。院試のために海外旅行をするはめになってしまったのです。大急ぎでパスポートとクレジットカードを取得する方法を調べ、手続きを済ませました。大学入学後は英語を本気で勉強していませんでしたし、何度もシンガポールに行けるわけでないのでTOEICは一発勝負ですし、初の海外1人旅なので不安でしかありませんでした。気分は最悪でした。

TOEFLの申し込みは英語で行う

私が志望した大学院に出願するときに必ずしもTOEICの成績を提出する必要はなく、TOEFLの成績を提出することもできました。院活開始時には日本で行われるTOEICの申し込み締め切りは過ぎていましたが、TOEFLの申し込み締め切りは過ぎていませんでした。さっそくTOEFLに申し込もうとしましたが、ここでも困難に直面しました。TOEFLオンライン申し込みは英語で行う必要があるからです。そもそもTOEFLがどのようなものなのか知らなかったので調べる必要もありました。日本語でTOEFLについて書かれたブログなどを参考にしてなんとかTOEFLアカウントを作成することができました。

TOEFLの申し込み時に不具合発生

心に余裕がないときには立て続けによくないことが起こるらしく、TOEFLの申し込みに失敗してしまいました。ネットで申し込み手続きをしている際に不具合が発生し、受験申し込みができていないのにお金は引かれてしまったのです。おそらく、申し込み画面に書かれている注意事項などを読んでいる間に時間切れになってしまったからでしょう。

ETS(外部英語試験を作っている会社)から次のような申し込み失敗メールが送られてきました。

Order Failure

ETS <EREG4_DO_NOT_REPLY@ets.org>
3月28日(木) 0:32
To 自分

Dear (略(私の名前)),
We are unable to process your order. Please note that your payment will be returned in the form it was processed. Please contact ETS to resolve this issue.

Sincerely,

TOEFL Services

 

申し込み手続きは失敗、支払は返金される、この問題を解決するためにはETSに連絡せよと書かれています。"in the form it was processed"の意味がよく分からないのですが、おそらく支払った方法と同じ方法で返金されることを意味しているのでしょう。つまり、PayPal経由で支払った私にはPayPal経由で返金されます。

先ほどのメールに"Please contact ETS to resolve this issue."と書かれているので、ETSに連絡しなければなりません。もちろん英語です。問い合わせ先と、英語でメールを書く方法をネットで調べて次のようなメールを作成しました。

TOEFL-iBT Re-registration for May 18th

(略(私の名前)) <(略(私のメアド))>
添付ファイル
2019/03/28 9:24
To toefl@ets.org

Dear ETS,

My name is (略(私の名前)), (ETS ID: (略(私のID番号))). The purpose of this e-mail is to ask you to TOEFL-iBT re-register.

I applied for TOEFL-iBT on May 18, 2019 at Ochanomizu Sola City - ITJPM04A in Japan. However, I did not succeed in my registration. My TOEFL Home page says, “You have no upcoming tests scheduled.” I payed examination fee. I have attached a picture of my PayPal account to this e-mail.

I'd like to take this exam. Do you mind registering my application?

I look forward to hearing from you.

Best regards.

お金が引かれている証拠になるかもしれないと思い、PayPalの支払い画面をスクショしてメールに添付しました。

 

PayPal支払い画面

PayPal支払い画面

誰にも添削してもらっていないので正しい英語になっているのかどうかは不明です。要約すると、TOEFL申し込みに失敗したのにお金は引かれたこと、受験したいので登録し直してほしいことを伝えようとしました。

するとETSから次のような自動返信が来ました。

TOEFL-iBT Re-registration for May 18th [Incident: (略(本件に割り当てられた番号))] AutoReply

TOEFL toefl@ets.org mailmw.custhelp.com 経由
2019/03/28 9:24
To 自分

Thank you for contacting the TOEFL Program.

We will respond to your inquiry as soon as possible within the next two business days.

If you are writing about registering, rescheduling, canceling or confirming a test appointment, please go to the Contacts for Test Takers page on the TOEFL website at http://www.ets.org/toefl/contact for contact options specific to the country where you plan to test. There may be a local contact to serve you more efficiently.

Be sure to add @ets.org to your address book or safe sender list to ensure that you receive e-mail messages from ETS.

質問に対して2日営業日以内に返答すること、受験申込とテスト日・会場変更と受験キャンセルと受験に関する一般情報について知りたいときはどこに問い合わせればいいのかが書かれています。

メールでETSに問い合わせるだけでなく、日本でTOEFLの試験運用を請け負っている会社であるプロメトリックに電話してみました。日本語で話せたので安心しました。

プロメトリック株式会社 TEL:03-6204-9830 (9:00~18:00 土日祝休)

電話に出た人に対して、TOEFLの申し込みに失敗したがお金は引かれてしまったこと、申し込んだ日時と場所で受験したいことを説明しました。すると、早くしないとよい席が予約で埋まってしまうので、TOEFLが対処するのを待たずにもう一度受験申し込みをしたほうがよいと言われました。一時的に二重振り込みになってしまっても、あとで返金されるから大丈夫と言われました。

そこで、同じ日程で同じ試験会場のTOEFLに再び申し込みました。今度は申し込みに成功し、次のようなメールが届きました。

Your TOEFL® Order ConfirmationYour TOEFL® Order Confirmation

ETS <EREG4_DO_NOT_REPLY@ets.org>

2019/03/28 10:24To 自分
ETS

Dear (略(私の名前)),

 
Thank you for your order. Your order details are provided below.


ORDER INFORMATION
(中略)
Sincerely,
TOEFL Services

本来ならこのようなメールが届くんですね。

ETSにメールを送ったその日のうちに返信が来ました。

TOEFL (略) [Incident: (略(本件に割り当てられた番号))]

TOEFL toefl@ets.org mailmw.custhelp.com 経由
2019/03/28 21:28
To 自分

(略(おそらく担当者名)) @ 03/28/2019 08:28 AM:
Thank you for contacting the TOEFL® Program.

Dear (略(私の名前)),

It's great to hear you registered for the TOEFL® test!

Our records indicate that you are registered to take the TOEFL iBT® test on May 18, 2019. You should have received a registration confirmation email with details like the test center address and the start time for your test.

If you don't have the confirmation email, don't worry - you can view and print it from your online account at www.ets.org/toefl. Once you log in, select "View/Modify" from your Home page. From there, select the "Printer Friendly Page" link, and lastly click on "Print Appointment Confirmation". Your test date, start time, and test center address are in the registration confirmation.

Hope this information is helpful, and good luck on the TOEFL test!

(略(おそらく担当者名))
Case ID (略(本件に割り当てられた番号))

 どうやら二回目に申し込んだ結果を見て、ちゃんと申し込みはできていて不具合は起こっていないと判断されてしまったようです。非常に面倒なことになりました。実際は一回目の申し込みに失敗したから再び申し込んだのですが、気づかれなかったようです。

もう一度メールして誤解を解いてもらわなければと思っていたら、翌日(3月29日)にETS TOEFL Servicesから返金があったとPayPalから連絡がありました。二重振り込みになっていることを調べてくれたようです。

最終的にはちゃんと申し込めましたし、返金によって二重振り込みは解消されました。一件落着なのですが、かなり精神をすり減らしました。

ちなみにこの後(3月30日)に4月6日に行われるTOEFLにも申し込みました。これも失敗せずに申し込めました。

TOEFL受付で英文読み上げを失敗

3月30日に申し込んでから4月6日のTOEFLまでには約1週間しかありません。3月30日の時点で何がTOEFLで出題されるのかすら知らなかったので、あわてて初心者向けのTOEFL対策本を購入して読みました。

この頃から大学のガイダンスや卒論テーマ決めなどが始まってしまい、英語の勉強に使える時間は限られていました。TOEFLの出題傾向や当日の持ち物、会場の雰囲気が書かれたブログを調べるだけで精一杯でした。

4月6日のTOEFLは初受験でしたので、分からないことが一杯ありました。受付でさっそく困難に直面しました。英語で書かれた誓約書をマイクに向かって読み上げなければならないのです。それに書かれた英文はあまり難しくなく、ありきたりの内容だったのですが、読み上げている途中に何度も噛んでしまいました。その結果、音声認識のプログラムがエラーをはいて、やり直しをさせられました。そのときの気持ちを一言で表現すると、絶望ですね。出鼻をくじかれました。幸運なことに2回読むだけで済んだのでよかったです。

TOEFLでは日本語配列のキーボードを英語配列として使う

試験会場では困ったことに日本語配列のキーボードを英語配列のキーボードとして使わなければなりませんでした。つまり、キーボードのキーに書かれている文字と実際に入力される文字が異なります。アルファベットのキーは日本語配列英語配列ともに同じ位置にありますが、記号のキーの位置が異なります。一応、文字とキー位置の対応表が席に置いてありますが、いちいち見なければならずイライラしました。

TOEFLの成績が悪い

TOEFLではReading, Listening, Speaking, Writingの4種類の能力を測ります。私はSpeakingとWritingがボロボロでした。特にSpeakingに関しては"I agree with this opinion.  This is because ~."しか話せず、残りの時間は「あー」とか「うー」とか言ってました。

4月16日に試験の成績がマイページ上で確認できるようになりました。試験の成績はReading:約20点/30点、Listening:約20点/30点、Speaking:約10点/30点、Writing:約10点/30点、合計すると120点満点中60点とちょっとでした。私が過去に受験したTOEICで取った成績と比較してもかなり悪いです。(TOEFLTOEICの点数を比較するための換算表があります。)

外部英語試験の成績を出願時の足切りに用いる大学院があります。私が志望した大学院の中にもそのような大学院がありました。その大学院はTOEFLの成績が57点以上であることと指定していました。TOEFLで57点以上取れた私はその大学院の院試に出願する資格を得ました。

結末

3月末にTOEIC L&Rの申し込み締め切りを逃したと気づいてから4月6日にTOEFL iBTを受験するまでの約2週間の間、ずっと最悪の気分でした。4月7日に恨みがましくTOEIC IP(TOEIC IPの成績とTOEIC L&Rの成績は同じ意味を持ちますが、前者は非公式記録であり、後者は公式記録。大学院出願に提出できるのは後者のみ。)の成績表を眺めていたら、TOEIC IPの成績ではなく、TOEIC L&Rの成績であると気づきました。

実は、私は2回TOEICを受験したことがあります。どうやら学部1年生の春に受験したTOEICTOEIC IPで、学部2年生の冬に受験したTOEICTOEIC L&Rだったようです。ずっとTOEIC IPしか受験したことがないと思い込んでいました。そのため大学院出願締め切りに間に合うTOEIC L&Rの申し込み締め切りを逃してあせりまくったのです。

結局、TOEFL iBTより成績がよいTOEIC L&Rの成績を出願に用いました。

シンガポールには行かずに済みました。

反省(言い訳)

「起こしてしまったひどい失敗についてくよくよと悩んでも無駄である。その失敗から何を学び、今後にどう活かすかが重要なのだ!」by私

・先のことを考えて行動できない

この悪癖によって私は頻繁に困難に直面しています。速やかに直さなければなりません。

・メールアプリの不具合

私が学部2年生の12月にTOEIC L&Rを受験していた理由は、大学から受験するようにメールが来たからです。このとき受験した試験はTOEIC IPだと思い込んでいたわけですが。

私が学部3年生の12月にTOEIC L&Rを受験しなかった理由は、大学から受験するようにメールが来なかったからです。本当は来ていたのですが、そのときちょうど私のスマホのメールアプリが不具合を起こしていて新着メールを見れない状態でした。メールアプリの不具合に気づいたときにはすでに申し込み締め切りが過ぎていました。

申し込み締め切りを逃してしまっても、次のTOEIC L&Rに申し込めばよかったんです。しかし私は申し込みませんでした。

・大学院の募集要項の公開が遅い

私が受験しようとした大学院から2019年9月入学、2020年4月入学の募集要項が公開されたのは2019年の5月上旬でした。無計画人間である私は、遅くともこの頃に受験に向けて動き出せばいいと考えていました。

新しい募集要項が公開される時期は遅いですが、1年前の募集要項は公開され続けています。遅くても2月上旬までに、過去の募集要項を参考にして受験のためにおおまかな計画を立てるべきでした。

ただし大学院によってはもっと早い時期から募集要項を公開しているところもあります。

・外部英語試験の仕組みが分かりにくい

私が志望した大学院に出願するためには英語外部試験の成績を提出する必要があります。大学院受験要項で受験すべき英語外部試験が指定されており、何種類かの英語外部試験が認められています。TOEICTOEFLはそのうちの一つです。

TOEICなら何でもいいわけではなく、TOEIC L&Rでなければなりません。TOEFLなら何でもいいわけではなく、TOEFL iBTまたはTOEFL PBTでなくてはなりません。

実際に出願時に提出する書類についても受験要項で指定されています。TOEICについてはOfficial Score Certificate、TOEFLの場合はOfficial Score ReportやTest Taker Score Reportです。なお、大学院によって必要な書類は異なり、提出方法も異なります。

さらに面倒なことに、基本的にTOEIC L&RまたはTOEFL iBTの成績は2年間有効です。ただし大学院によってはある特定の期間に受験して取得した成績のみ有効である場合があるので注意が必要です。

私の場合、TOEIC L&RをTOEIC IPだと勘違いしていました。

TOEICの問題点

日本で行われるTOEIC試験には大きく3つ不便な点があります。1つ目。日本で行われるTOEICは年に10回(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月)だけであり、回数が少ないです。2つ目。受験してから公式認定証(Official Score Certificate)が家に郵送されるまでに時間がかかります。TOEICのホームページによると、試験日から30日以内に発送されるそうです。4週間はかかると思ったほうがいいでしょう。3つ目。申し込み締め切りが試験日の約2か月前にあります。

私が志望した大学院の出願期間は6月中旬にありました。出願に間に合わせるためには遅くても6月上旬までにはTOEIC L&RのOfficial Score Certificateが手元になければなりません。しかし2019年5月に行われるTOEIC L&Rは5月下旬にありましたので、5月のTOEIC L&Rでは大学院出願に間に合いません。だから遅くても4月に受験する必要がありました。そのためには4月の2か月前の2月に申し込まなければなりませんでした。私が院活を開始したのは3月でしたので、4月のTOEICに申し込めませんでした。

一方でシンガポールでは日本よりもTOEICが頻繁に開催されており、直前に申し込めて結果がすぐに郵送されます。

TOEFLの問題点

TOEFLの問題点は「高い・遅い・難しい」です。

TOEFLの受験料はUS$235、つまり約3万円です。受験料が約6千円であるTOEICの約5倍です。TOEICならまだしも、TOEFLを何回も受験すると金銭的にかなり厳しいです。

TOEFLの成績をマイページで見れるようになるのは試験日の約10日後です。しかし、家や出願した大学院にTOEFLの成績が到着するまでに最長で6~7週間かかるようです。各大学院で指定されたTOEFL iBTのOfficial Score Reportの提出締め切りの約2か月前までにTOEFL iBTを受験する必要があります。

TOEFL iBTはTOEIC L&Rより難しいと言われています。TOEIC L&RはReadingとListeningだけですが、TOEFL iBTはReading, Listening, Speaking, Writingの4つを試験するからです。特にSpeakingは大学受験で鍛えていないので、何の対策もせずに試験に臨むと詰みます。