はじめに
本ブログでは「真人間」を「相手のために状況に応じて振舞いを変化させることができ、人間関係においてつり合いが取れている人物」と定義する。
人間は社会的な生き物であり、他人と関わらなければ生きていけない生き物である。この事実を踏まえて人間社会に適合した人物、それが真人間であると筆者は考えている。
本ブログでは筆者が周囲を観察して見つけた真人間の特徴を列挙する。これらの特徴を満たすよう努めれば真人間になれるはずである。
気遣い
飲み会での作法
真人間はその場に適した作法を察知して実行する。作法とは行って当然なものなので、もしやらなかったら相手に不愉快な思いをさせる。当たり前なことを当たり前にできる人が真人間であると言える。その作法に従うだけの価値があるか考えるのは真人間の仕事ではない。
- 誰をどの席に配置するかをよく考える
- 他人のコップが空になっているかどうかを監視する
- 他人のコップが空になっていたら飲み物を追加注文するか聞く
- 席に着いたらまずは全員分のコップに水を入れる
- 箸と取り皿を全員に配る
- 最後に残った食べ物のひとかけらには手を付けない
- 食べ過ぎない(特に奢られるとき)
- 飲み過ぎない(ただし状況による)
- 左利きの人は左側の席に座らせる
- 大皿の料理が来たら全員に配る
- 空いた皿を回収して机の端にまとめて置く
- 奢られた際の感謝の返事(「ありがとうございます。これからも仕事をがんばります。」これが無難な返事か。)
- 偉い人の前で本人を貶めない
- 後輩には食べ物を食べるよう勧める
- 後輩が居づらさを感じないように気遣う
- 企業によっては飲むべきビールの会社が決まっているため、店を予約するとき気を付ける
- 会が終わったら全員の席を見て忘れ物がないか確認する
- 会話が途切れないように気を配る
常識
概要
例え常識が他人とずれていたとしても真人間になる方法はある。以下の2点を満たす行動をすればよい。
- 相手に合わせる
- 相手に不愉快な思いをさせない
誤字の指摘
文字を間違えて覚えている人がいたらこっそり指摘してあげるべきだと筆者は考えている。もし指摘しなかったらその人が文字を間違い続け、恥をかき続けるからである。しかし、真人間は誤字を指摘しないで放置する。指摘した瞬間に相手に恥をかかせて不愉快にさせることを避けるためである。
同様に、誰かの鼻の穴から鼻毛がはみ出していても真人間は指摘しない。その人が鼻毛をはみ出させ続けて恥をかき続けることよりも、鼻毛を指摘した瞬間に相手に恥をかかせ不愉快にさせることのほうが罪深いとみなす。
SNSにおける人間関係は実際の人間関係の延長
グループLINEでの発言も気を付けなければならない。LINEの手軽さのために忘れがちであるが、LINE上での人間関係は実際の人間関係の延長上にある。グループLINEでの発言は全員の前で壇上に上がりマイクで話すことに相当する。グループLINEで何か発言すると既読スルーが多発するが、考えてみれば当たり前なのである。全員の前で壇上に上がって何か話しても、大抵の場合は聴衆から反応が返ってこない。
ごまかし
嘘
嘘つきは泥棒の始まりということわざがあることからも、嘘はよくないことであると分かる。しかし、もしも誰もが常に本当のことしか言わなかったら人間関係がぎくしゃくしてしまう。嘘も方便とはよく言ったものだ。嘘には人間関係を円滑にする効果がある。
意図的な情報隠蔽
嘘はつかないが本当のことも言わない。真人間はこの手法を用いる。真人間は本当のことを言っても人間関係がよくならないと知っているのである。馬鹿正直に本当のことを話すのはただの馬鹿である。
意図的な情報操作
真人間は何事も肯定的に表現する。なぜなら否定的に表現されても聞く側は困るからである。聞く側が困らないように真人間は肯定的表現を用いる。
場所によって発言内容を変える
場所によって求められる発言は異なるため、真人間は発言内容を使い分ける。もし全く同じ発言を別の場所ですると人間関係に亀裂が入る可能性がある。真人間は臨機応変に発言内容を変える。
発言内容を場所によって変える態度は不誠実であるが、人間関係を悪くするよりも自分が不誠実になるほうがましであると真人間は知っている。
演技
涙なんか出ないような場面であっても、泣きまねをすれば雰囲気がよくなる場面が確かに存在する。また、誰かから何かをもらったら嬉しそうにしなければならない。
適切な演技によってその場の雰囲気がよくなるため、真人間は演技する。
人助け
人間は例外なく互いに支え合って生きているため、ひとりだけ人助けをしないととんでもないことになる。真人間は基本的に人助けをする。
会話
真人間は会話内容よりも会話自体を重視する。話相手と言葉をやりとりして楽しむ。
やりすぎは禁物
真人間は人間関係においてつり合いが取れているので、上記した手法の数々をやりすぎない。何事にも限度があることをわきまえているのである。
非真人間の特徴
ここまで真人間の特徴について述べてきた。この章では逆に非真人間の特徴を述べる。
- 場違いなウケ狙い
- 価値観の押し付け
- 常識のずれと欠落
- 他人の話を聞かないこと
- 他人に合わせないこと
- 気遣いをしないこと
- 精神攻撃
- 日常会話をしないこと
- 優先順位を考えてないこと
- 空気を読まないこと
- ノリが悪いこと
- 時と場所と場合をわきまえてないこと
- 自分のことしか考えてないこと
- 自虐は誠実の証だと思い込んでいること
- 知らない人にいきなり馴れ馴れしく話しかけること
- 知人に突然議論を吹っ掛けて喜ぶこと
- 他人の自虐ネタに対して苦笑いではなく爆笑で応じること
感想
たとえ中身が真人間でなくても上っ面だけは真人間に成り得る。ばれさえしなければ平和を保てる。筆者はそこを目指している。
他にも色々真人間の特徴はありそうなので今後も調査を続ける予定である。