sophiaの書

なんか書く

タスク管理で頭の中をスッキリさせる話

この記事はWMMC Advent Calendar 2020 - Adventarの16日目の記事です。

昨日はジャッジ―さんの記事でした.ジャッジ―......強くなったな......

そしてMr. スさんの記事でした。内輪向けの話・マイクロマウスとAIの話(WMMC Advent Calendar 2020) - SUtealthLog

直リンクからしかMr. スさんの記事を見れないとのことだったのでリンクを貼っときます。WMMCのアドベントカレンダーに参加していただきありがとうございました。もしまた会ったら無駄話でもしましょう。

さて、それでは始めます。

概要図

概要図

やるべきことが多すぎる!

「よし、マウスを作ろう。」と思った時、あれもしなきゃ、これもしなきゃとやるべきことがたくさんありすぎて嫌になります。設計、部品選定、調査、組み立て、プログラミング、環境構築、部品入手、動作確認、パラメータ調整などなど。頭がパンクしそうです。そんなときにお勧めなのがタスク管理です。うまくタスク管理できればより多くのタスクをこなせるようになります。タスク管理の方法は色々ありますが、この記事では私が行っている方法を紹介します。

タスク管理でスッキリ!

私がタスク管理をするときの基本方針は四つあります。

  • 必要なタスクを全て書き出す
  • やるべきタスクに優先順位をつける
  • 一度に一つのタスクだけをやる
  • 終えたタスクを眺めて達成を得る

どの方針も重要です。

やらなければならないタスクが多いとき、全てのタスクを書き出して可視化するだけで結構頭がスッキリします。

全てのタスクにはやるべき順番があります。例えばプログラミングをしなければパラメータ調整はできません。しかしタスクの順番が分かりにくいこともあります。例えば部品選定が分かりにくいです。部品選定、動作確認の後に再度部品選定をやり直す場合があります。また、並行して二つ以上のタスクを行う場合もあります。例えば3Dプリンターでモーターマウントを作っている間に制御方法について勉強する場合です。しかしまずは3Dプリンターを起動して積層が開始してから制御方法について勉強するのであって、3Dプリンターを起動しながら制御方法について勉強するわけではありません。また、誰かに秋葉原で部品を購入してもらっているあいだに基板を設計するかもしれません。この場合は部品購入を友達にお願いしてから基板設計を行う必要があります。

一度に一つのタスクだけしかこなせないことを肝に銘じてください。そのタスクは具体的でなければなりません。例えば「調査」ではぼんやりしすぎています。ぼんやりしていると何をすればいいのか分からなくなり頭がモヤモヤしてしまいます。もっと具体的に「選定したモタドラのピン配置を調べる」などがいいです。ちなみに全てのタスクについて目的をもって取り組むといいです。例えば「選定したモタドラのピン配置を調べる」場合なら「動作確認」や「基板設計」が目的になります。ただし目的まで書き出していると面倒なので、頭の片隅に置いておく程度でいいと思います。

紙に書き出したタスクを終わらせて斜線で消すとき、結構スッキリするものです。この感覚が重要だと考えます。斜線で消したタスクがたまってくると自分が前進したことを実感できます。

Trelloを用いる

タスク管理を紙で行うと自由に書き換えにくいので結構ストレスがたまります。そこでアプリを使います。今回はTrelloというアプリを使います。このアプリはPCでもスマホでも使えます。直感的に操作できるので使いやすいです。無料でできる範囲でかなりたくさんのことができます。今回説明する操作の範囲内ではお金はかかりません。

使い方を簡単に説明します。今回はPCのウェブブラウザで作業を進めます。スマホでやる場合もほぼ同じ方法でできます。なお、この記事で説明する方法は202012月15日時点での方法です。

注:以下に出てくる画像には一部手を加えているので実際の画面とはほんの少しだけ異なる場合があります。

まずTrello用のアカウントを公式サイトで作ってください。メアドがあればあとはパスワードを考えるくらいの手間で作れると思います。

ログインしてください。

新しいボードを作成してください。その際、ボードが非公開となっているかを必ず確認してください。マウスは基本的に一人で作るのでボードをチームで共有したり全世界に向けて公開する必要はないはずです。ボード名は適当に決めてください。背景色も適当に決めてください。

ボード作成

ボード作成

するとこのような画面になります。

ボード画面

ボード画面

次にTo DoリストとDoingリストとDoneリストを作ります。ちなみにボードメニューは閉じました。

リスト追加

リスト追加

ここまででタスク管理のための準備が整いました。

ここからタスク管理を始めます。やらなければならないタスクを思いつくだけTo Doリストに書き込んでいきます。一つのカードにタスクを一つ書いて下さい。今回は適当に部品選定、部品購入、部品の動作確認、設計、基板発注、組み立て、プログラミング、調整、大会にそれぞれ対応する九つのカードを作りました。各自で都合のいいようにカードを作ってください。この作業がタスク管理の基本方針その1「必要なタスクを全て書き出す」に相当します。

カード追加

カード追加

大会の日にちは決まっているので、カードにその日にちを記入します。たぶん9月19日くらいに大会があるので9月19日と記入することにします。

大会カードをクリックします。すると次のような画面になります。

カードをクリック

カードをクリック

「期限」をクリックします。すると次のような画面になります。

期限をクリック

期限をクリック

カレンダーで大会の日付を選択します。

日付選択

日付選択

保存をクリックしてカレンダーの画面を閉じ、バツ印をクリックして拡大されたカードの画面を閉じます。するとカードに大会の日付が表示されます。

カードに期限が表示された

カードに期限が表示された

先にやるべきタスクが書かれたカードほど上に位置するように並べ替えます。基板を発注して届くまでのあいだにプログラミングを終わらせたくなってきたので、ドラッグ&ドロップで組み立てカードとプログラミングカードの位置を入れ替えます。

カード順入れ替え

カード順入れ替え

カード順の入れ替えがタスク管理の基本方針その2「やるべきタスクに優先順位をつける」に相当します。

いよいよマウスを作っていきます。今、To Doリストの一番上に部品選定カードがあるので部品選定に取り掛かります。ところが部品選定というタスクは具体的でないので、より具体的なタスクに細分化します。とりあえず部品選定カードをモタドラ選定カードと(その他の)部品選定カードに分割します。モタドラ選定カードをDoingリストに置きます。そのときTo Doリストに新たにカードを作ってからDoingリストにドラッグ&ドロップするなり、Doingリストに直接新しいカードを作るなりして下さい。

一度にやるタスクは必ず一つ

一度にやるタスクは必ず一つ

一度に一つのタスクをDoingリストに置くことと、そのタスクはできるだけ具体的にすることがコツです。もしかするとモタドラ選定を「モタドラとは何かを学ぶ」タスクと「他のマウスに何のモタドラが使われているか調べる」タスクと「諸条件を考慮して使用するモタドラを決定する」タスクに分割できるかもしれません。状況に応じて柔軟に対処してください。

Doingリストにカードを一つだけ置く作業がタスク管理の基本方針その3「一度に一つのタスクだけをやる」を可能にします。今は、モタドラ選定だけに集中しましょう。

モタドラ選定が終わったらモーターに興味が出てきたのでモーターを選定することにします。そのときのボードは次のようになります。Doneリストにモタドラ選定カードが、Doingリストにモーター選定カードが置かれています。

次のタスクに進む

次のタスクに進む

Doneリストにカードを置く作業でタスク管理の基本方針その4「終えたタスクを眺めて達成を得る」が可能になります。

あとは同じ作業の繰り返しです。

注意点としてタスク管理は柔軟に対応する必要がある点が挙げられます。例えばプログラミングが終わってないのに発注した基板が家に届いたとします。そのとき人によってはプログラミングを後回しにして組み立てを先にやるでしょう。組み立てをしようとしたらLEDを購入し忘れていたと気づき、先にLEDを発注するかもしれません。そのときLED発注カードが新たに発生し、Doingリストに置かれます。タスクは状況に応じて増減し、優先順位が入れ替わります。タスクの変化に対応してカードが増減し位置が変わります。

ボードやリストやカードを間違えて作ってしまった時、それらを削除する方法は各自で調べてください。

まとめ

タスク管理によって頭を整理するとだいぶ楽になるはずです。私はタスク量の多さに圧倒されると頭がモヤモヤしてやる気が出ず、マウス製作を一切やらないまま時間だけが過ぎていくことがよくありました。タスク管理がうまくできるようになって助かっています。

おしまい

クリスマスくらいはラボ畜にならないで早めに家に帰りましょう。去年、卒論で成果が一つもなくあせりまくっていた私でさえクリスマスには早めに家に帰りましたよ。

明日はXFA-27さんのイヤホン自作の話です。その自作イヤホンとはTwitterでときどき見かけるきれいなやつのことですよね?楽しみです。